「できた」を集めて、自信を育てる。やさしい自己肯定感のつくり方

メンタルケア

「どうせ私なんて…」
気づけば、そんな言葉が心の中で繰り返されていませんか?


誰かに認められないと、価値がないような気がして。


完璧じゃない自分に、ダメ出しばかりしてしまう。
そして、自信を失っていく──


そんな日々に、静かに効いてくる方法があります。


それが、「小さな“できた”を数えること」。


目立つ成果じゃなくていい。
人に褒められることじゃなくていい。


昨日より少しだけ自分をいたわれた、そんな自分だけが気づける小さな一歩が、あなたの心を静かに支えてくれます。


この記事では、「できた」を数えることで生まれる心の変化や、その習慣を今日から始める方法をお伝えします。


何かを頑張る前に、まずはもうできていたことに目を向けてみませんか?

なぜ「小さなできた」を数えることが大切なのか?

「できなかったこと」ばかりに目が向いてしまう──
そんな日が続くと、自信は少しずつ削られていきます。


でも逆に、小さな“できた”を見つけられるようになると、心は静かに、でも確かに回復していくんです。


では、なぜ「できたを数えること」が自己肯定感に効くのでしょうか?

見落とされがちな「できた」は、心の栄養になる

「できなかったこと」にばかり意識が向いて、自分を責めてしまう。そんな経験はありませんか?


でも、小さな“できた”に気づくことは、心を守る栄養になります。


たとえば「朝、ちゃんと起きられた」「コンビニに寄らずに帰れた」など、人から見れば些細でも、自分にとって意味があることなら、それは大きな一歩です。

“ない”に目を向ける癖が、自己肯定感を削っていく

私たちはつい、「まだできていないこと」や「理想と違う自分」に目を向けがちです。


SNSや他人と比べることで、自分を低く見積もってしまうこともありますよね。


でもその状態が続くと、自己肯定感はどんどんすり減ってしまいます


だからこそ、「自分に“ある”もの」を見つける習慣が大切なんです。

「気づく力」が、自信を育てていく

「できた」に気づけた瞬間、そこに自分を認める視点が生まれます。


最初は小さくても、それが積み重なると、「私、ちゃんとやれてるかも」と感じられるようになります。


こうして少しずつ、自然なかたちで自己肯定感が育っていくんです。

「できたを数える」だけで得られる3つの変化

「できたを数える」たったそれだけで変わるの?と思うかもしれません。


実は、「できた」に目を向けるだけで、心の内側で確かに起こる変化があります。

① 自分を責めるクセがやわらぐ

人は、できなかったことよりも「できたこと」に注目するだけで、自分への評価がやさしくなると言われています。


「また今日もダメだった…」ではなく、「今日はここまでできた」に言い換えるだけで、心のトゲが少しずつ抜けていくんです。

② 気づく力が育ち、“自信の種”が見えてくる

「できた」を意識すると、これまで見過ごしていた自分の努力や成長に気づけるようになります。


それは、他人に見せるためじゃなく、“自分が気づいてあげる”ための記録


毎日、小さな種を拾い集めるように、自信は静かに、でも着実に育っていきます。

③ 未来の自分にもやさしくなれる

「今の自分」をちゃんと見てあげられるようになると、未来の自分に対しても期待しすぎなくなります。


「きっと、うまくやれる日も、そうじゃない日もある」
そんなふうに、ゆるく信じて待てる感覚が芽生えてくるんです。


焦らず、比べず、自分のペースで生きるための下地が、この習慣でつくられていきます。

今日から始める「できたメモ」習慣のステップ

「やってみたいけど、どう書けばいいの?」


誰でも続けやすい「できたメモ」の始め方を紹介します。


紙でもスマホでもOK。大事なのは、“正解を求めないこと”です。

ステップ①|1日1個、「今日の自分を見つける」

まずは1日1つ、「できたこと」を見つけて書くだけ。

・朝ちゃんと起きた
・コンビニに寄らなかった
・人の話をちゃんと聞けた

本当に小さくていいんです。


「書こうとすること」そのものが、もうすでに“気づきの力”だから。

ステップ②|自分の言葉で、ゆるく書く

決まったフォーマットは必要なし。


箇条書きでも、ひとことでも、自分の言葉でOK。


「できた」というラベルが貼れれば、日記じゃなくても、ToDoのメモの横でもかまいません。


大事なのは、“自分で自分に◯をつける”という感覚です。

ステップ③|夜より“気づいたとき”に書くのがおすすめ

「寝る前に書こう」とすると、習慣化が難しいことも。


それより、できた瞬間にすぐ書く方が心に残りやすく、続けやすいです。


スマホのメモ帳、LINEのひとりグループ、付箋…


書き方より、“気づきを逃さない”のがコツ。

ステップ④|たまに見返して、自分を思い出す

数日たつと、「あ、こんなことで悩んでたな」と気づくことも。


そのたびに、「自分なりに、ちゃんとやってるじゃん」って思えるようになります。


過去の“できた”が、未来の自分の背中を押してくれるようになるんです。


この習慣に、完璧さはいりません。
抜けても、さぼってもいい。


大切なのは、また「自分を見てあげよう」って戻ってこれることなんです。

続けるコツは「評価しないこと」

「またできなかった…」


その一言が、習慣を止めてしまう最大の原因です。


でも実は、「できなかったこと」よりも怖いのは、「自分をジャッジする癖」なんです。

続けるために大事なのは、「できた/できない」で判断しないこと

私たちは何かを始めると、つい「毎日続けなきゃ」「成果を出さなきゃ」と思ってしまいます。


でもその思考こそが、心をすり減らす原因。


「今日は書けなかった」
それもOK。


「数日さぼった」
それでもOK。


“続ける”とは、完璧に毎日やることじゃなくて、戻ってこれること。

「評価しない習慣」は、自分を信じる力になる

“書けた日”を褒めて、“書けなかった日”を責める──


その繰り返しでは、自己肯定感は育ちません。


むしろ大事なのは、「どんな日も、そのままの自分を肯定してあげること」


評価しないことで、心に安心感が生まれ、だからこそ、自然とまたペンを持ちたくなるんです。

習慣があなたを変えるんじゃない。

それを「続けようとしてるあなた」が、もう十分すごい。


“できたメモ”を書いてるあなた、
書こうとしているあなた、
気になってこの記事を読んでいるあなた。


その時点でもう、変化は始まってる。


あとは、“評価”じゃなくて“肯定”を、ほんの少しずつ、自分に向けてあげるだけです。

まとめ|「自分を褒める力」が、あなたを支えてくれる

できなかったことじゃなく、できたことに目を向けてみる。


それだけで、あなたの心は少しずつ、静かに変わっていきます。


特別なことじゃなくていい。


朝起きられた。返信ができた。洗い物を片づけた。


誰かに褒められなくても、自分が気づいてあげれば、それはちゃんと“できた”です。


そしてそれを、「よくやったね」と受け止めてあげられる力


それこそが、これからのあなたを支える強さになります。


人生を大きく変えるのは、大きな挑戦じゃなくて、小さな「できた」を積み重ねていく日々なのかもしれません。


大丈夫。
あなたには、もうその一歩を踏み出す力がちゃんとあります。