ちゃんと寝たのに、朝からだるい。
休みの日に何もしてないのに、なんだかずっと疲れてる。
「これって年のせいかな…」なんて思っていませんか?
でもその疲れ、実は生活習慣のクセが原因かもしれません。
自覚のないまま続けている毎日の行動が、少しずつ、でも確実にあなたの自律神経や体力をすり減らしている可能性があります。
この記事では、疲れやすい人がやりがちなNG生活習慣をわかりやすく紹介し、そのうえで、今日からすぐに取り入れられる整えるコツをお伝えします。
がんばるためじゃなく、ちゃんと休むためのリセット習慣。
まずは自分の毎日を、ちょっとだけ見直すところから始めてみませんか?
疲れやすさの正体とは?|原因は自律神経の乱れにあった

「しっかり寝たのに疲れが抜けない」
「人と会っただけでどっと疲れる」
「何もしてないのに、ずっとだるい」
そんな“なんとなくしんどい”状態が続いていませんか?
それは、体力の問題でも、年齢のせいでもなく──
自律神経のバランスが乱れているサインかもしれません。
自律神経とは、体を休ませる見えないスイッチ

私たちの体は、交感神経(活動モード)と副交感神経(休息モード)の2つを切り替えながらバランスをとっています。
この仕組みが「自律神経」です。
ところが、夜遅くまで明るい光を浴びたり、スマホを見続けたり、休むタイミングがない日常が続くと、交感神経ばかりが優位になり、体も心もずっとオン状態に。
本来はスイッチを切るはずの時間に、ずっとフル稼働している状態。
それが、「なんでこんなに疲れるんだろう?」という感覚を生み出しているのです。
疲労の正体は、“力を出しすぎたあとのガス欠”
交感神経が働きすぎると、呼吸が浅くなり、血流が悪くなり、睡眠の質も下がっていきます。
その結果、「寝ても疲れがとれない」「疲れやすい」といった不調として現れるわけです。
だからこそ必要なのは、“がんばる”ではなく、“整える”こと。
次のパートでは、そんな自律神経の乱れを知らず知らず悪化させてしまう、生活習慣のNG行動について紹介していきます。
知らずにやっているNG習慣7つ|あなたはいくつ当てはまる?

疲れやすい人ほど、自分では「普通」と思っている習慣が原因になっていることが少なくありません。
ここでは、自律神経のバランスを乱しやすいNG生活習慣を7つ紹介します。
いくつ当てはまるか、チェックしてみてください。
① 寝る直前までスマホを見ている
ブルーライトは交感神経を刺激し、脳を昼と錯覚させます。
寝る直前までスマホを見続けると、メラトニン(眠気ホルモン)の分泌が妨げられ、疲れが抜けにくくなります。
② 部屋の照明が明るすぎる
夜でも昼のように明るい照明で過ごしていると、副交感神経が優位になりにくく、体が休息モードに入れません。
特に白色蛍光灯は脳を覚醒させる光です。
③ 朝食を抜いてカフェインで済ませている
朝食をとらないと血糖値が不安定になり、エネルギー切れ・集中力低下・疲労感の増加につながります。
カフェインだけでごまかすのは逆効果。
④ 睡眠時間は長いのに寝つきが悪い
長時間寝ても疲れが取れない人は、寝入りばなの質が悪い可能性があります。
自律神経が乱れていると、寝つくまでに時間がかかり、深い睡眠に入れません。
関連記事:寝つきが悪い夜に|ぐっすり眠るためのリセットアイテム5選
⑤ 疲れているからと運動を完全に避けている
運動不足は、血流や代謝の低下だけでなく、自律神経の切り替え能力を鈍らせます。
軽いウォーキングでも、習慣化すれば疲れにくい体に近づきます。
⑥ 「休む=だらける」と思っている
常に予定を詰め込んでいる人ほど、休むことに罪悪感を持ちがち。
でも実は、何もしない時間が副交感神経の回復には必要不可欠です。
⑦ スケジュールに“余白”がない
朝から晩まで予定がぎっしりだと、心が緊張し続け、交感神経優位の状態が長引きます。
1日の中に“何もしない10分”を入れるだけでも効果あり。
関連記事:疲れやすい人ほど“ゆるスケジュール”でうまくいく理由
整えるためのコツ|リセット習慣として取り入れたい5つのこと

生活習慣を整えるといっても、特別なことをする必要はありません。
大切なのは、がんばらずに続けられるリセット習慣を日常に取り入れること。
以下の5つは、自律神経をゆるやかに整え、疲れにくい心と体に近づくためのコツです。
① 寝る1時間前は間接照明で過ごす
夜の強い光は脳を覚醒させ、自律神経を乱します。
天井の蛍光灯を消し、やわらかい光の間接照明に切り替えるだけで、副交感神経が働きやすくなります。
② 朝起きたらまずカーテンを開けて光を浴びる
朝の自然光には、体内時計をリセットし、自律神経の切り替えを助ける働きがあります。
ベッドの中でスマホを見る前に、まず“光を浴びる”ことが、疲れにくい1日の始まりになります。
③ 食事は“抜かない”より“ゆっくり食べる”を意識
忙しさで食事を早く済ませたり、抜いたりすると血糖値が乱れやすく、自律神経にも負担がかかります。
品数を増やすよりも、「噛む回数を増やす」ことがカギ。
④ 疲れていても“5分だけ歩く”習慣をつくる
全く動かない日が続くと、自律神経の働きが鈍くなります。
「やる気がない日こそ5分だけ外に出る」。それだけで呼吸が深まり、体がゆるむ感覚を取り戻せます。
⑤ スケジュールに“余白の10分”を入れる
予定を詰め込みすぎず、意識的に“何もしない時間”をつくることが、副交感神経の回復に効果的です。
湯船にゆっくり浸かる、スマホを置いてぼーっとする、それだけでOK。
関連記事:疲れやすい人ほど“ゆるスケジュール”でうまくいく理由
疲れにくい体と心をつくるには?|整える習慣が未来を変える

「疲れやすい体質だから」「昔からこういう性格だから」とあきらめていませんか?
でも実際には、“整っている人”の多くは、特別な才能や体質を持っているわけではありません。
ただ、自分に合った習慣を知り、それを少しずつ積み重ねているだけです。
習慣の質が、疲れにくさを決める
私たちは1日のうち、食べる・寝る・動く・考えるといった無数の行動を繰り返しています。
そのどれか1つでも自律神経のバランスを崩す要因になっていると、「なんとなく不調」はずっと続いてしまう。
逆に言えば、整える習慣を少しずつ増やしていくだけで、体も心も自然に回復できる状態へ近づいていきます。
自分をケアする力は、誰にでも備わっている
整えるというのは、がんばることではなく、自分を丁寧に扱う選択を増やすこと。
余白をつくる、光を変える、深く呼吸する。そんなシンプルなことの積み重ねが、「疲れにくい自分」をゆっくりとつくっていきます。
今すぐ全部を変える必要はありません。
まずは1つ、できそうなことからで十分です。
まとめ|疲れやすさは生活習慣から整えられる
「疲れやすいのは性格や体質のせい」と思い込んでいた人も、実は、日々の生活習慣が自律神経に大きな影響を与えていることに気づいたのではないでしょうか。
寝る前の光、スマホの使い方、朝の過ごし方、食事のリズム──
どれも小さなことに思えるかもしれませんが、それが積み重なることで“疲れやすい自分”ができあがっていたのです。
でも逆に言えば、整える習慣をほんの少しずつ取り入れるだけで、体と心は確実に変わっていきます。
大切なのは、無理をせず、“続けられる整え方”を選ぶこと。
がんばるためじゃなく、ちゃんと休むための生活を、今日から始めてみましょう。